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ゴールデンレトリバー用にハーフチョークのお直しを致しました(キャリアチェンジ犬のわんこの来社)

慌しく過ぎてしまった、今年のゴールデンウィーク。柳瀬製作所は“概ね”カレンダー通りの営業でした。
“概ね”と付けましたのは、今年のゴールデンウィークの初日に当たる4/28(土)の午前中、市販のハーフチョークのお直しを依頼されたお客様とワンコをお迎えしたからです。

最初のお問い合わせは4月の中旬、メールで頂戴致しました。
『ハーフチョーク修理の問い合わせです。
 添付写真の首輪がですが、ハーフチョーク部分の布地をチェーンに交換することはできますか。
 料金は、いくらかかりますか。
 布巾は2.5cm、犬種はゴールデンです。
 はじめてのハーフチョークで、チェーンの適当な長さがわかりませんが、ご相談に乗っていただけるのでしょうか。
 質問ばかりで申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。』

市販のハーフチョーク
そこで次のようにお返事させて頂きました。

「おはようございます。

この度は弊社サイトをご覧の上、お問い合わせを頂き有難うございます。

お写真とお問い合わせ内容を拝見致しました。
上部の布地をチェーンに交換することは可能です。

交換手順につきましては
ハーフチョーク上部の布部分を切断し、
(綺麗な布地ですので切断してしまうのはしのびありません。もしはずせるようであればはずしてきて頂けますと助かります)

ステンレス製チェーンと丸カンを取り付けて溶接、研磨処理を施して完成です。

ゴールデンレトリバーとの事ですので、使用するチェーンは STCM-2.5かSTCM-3.0 、丸カンはそれに準ずるサイズになります。

チェーン長さにつきましては、通常は1本をまっすぐに伸ばした状態で20-24cm位(ハーフチョークに組み立てた場合には約半分位の伸縮範囲となります。)ですが、現在付いている布の長さや開き幅に合わせてお作りすることも可能です。

お値段につきましては、基本的なチェーン長さで交換した場合のお値段となりますが、以下に記載させて頂きます。
STCM-2.5×20~24cmで交換する場合  ¥1200(税・送料別)
STCM-3.0×20~24cmで交換する場合  ¥1300(税・送料別)

東大阪市内との事ですので、ワンちゃんと一緒に直接ご訪問頂くことも可能ですが、何分、少人数での町工場ですし、交換するチェーンや丸カン類を予めピカピカに研磨しておくといった前準備が必要となりますため、予めお電話で訪問予定日を決めからお願い致します。
また、午後からは配達や材料受け取りなどで人手が減ってしまいますため、ご訪問は勝手ながら午前中に限らせて頂きたく思います。
交換作業は早ければ30分前後で完了するかと思います。

ご不明な点、ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
それではよろしくお願い致します。
有難うございました。」

その後、追加でのお問い合わせがありました。

『さっそくのお返事をありがとうございました。
 
メールを拝見し、誠実なお仕事内容が伺えて、とても嬉しくなりました。
 
さて、お願いするにあたり、不明点が出てきたので、質問させてください。
 
1、Dカン部分について
 首輪についているDカン部分は真鍮製ですが、この部分をステンレス製に交換することはできるのでしょうか。
 真鍮は黒ずむことがあると聞いたので、せっかくステンレスチェーンに付け替えていただけるなら、
 同じ素材の方がいいのかと思いまして。(素人考えですみません)
 
2、訪問について
 共働きのため、平日が無理なのですが、土曜の訪問は可能でしょうか。
 無理であれば、郵便で送らせていただきますが、その場合、チェーンの長さを決めるために、どのような採寸をすればいいのでしょうか。』
 
ご質問頂きました件について次のように回答させて頂きました。

「1.“首輪についているDカン部分”の件ですが、弊社ではハトメの付け直しや縫い付け直しといった加工は行っておりません。
そのため、基本的には布に取り付けてあるDカンや丸カンをそのまま使用したチェーンの取替え作業を行っております。

お写真を拝見する限りでは金具類は銀色に見えます。
真鍮製であれば表面に銀色のメッキが施されているかと思います。
鉄製同様、メッキ製品の場合には使用に伴ってメッキが薄くなってきますが、鉄製と比較した場合の利点は、水濡れした場合に赤錆が出てこないという点です。(古くなってくると緑青の様な錆が出てはまいりますが)

黒ずみの件ですが、メッキ表面の経年変化による黒ずみはゆっくりしたものになるかと思います。
それとは別に、使用に伴い、ワンちゃんの皮脂等と埃が一緒になって金属や布の表面に汚れとなって付着してきます。
ただ、実際にはチェーンを一見しても全然分かりませんし、色の黒っぽいワンコだと、汚れ自体が目立たず、ワンコの首周りが汚れていることに気付く事は無いと思います。(私がそうでしたから)
これにつきましては、時々で結構ですので、ご使用後に、石鹸や家庭用食器洗い洗剤を泡立て、チェーン部分を暫くゴシゴシ手の中で揉んだり擦ったりしてあげてみて頂ければ解決できるかと思います。
その後はよく拭いて、ドライヤーなどで乾かして頂ければ大丈夫だと思います。

金具類を新たに取り付ける場合には、既に縫ってあるので、溶接していない金具を使用して取り付け、その後に金具の切り口部分を溶接することになります。この際、溶接面が高温になるため、その熱がどうしても金具全体に伝わってしまいます。手で持てる温度に下がるまでには少々時間が掛かる為、注意して作業は行うものの、この間に布や革が金具に触れると、溶けたり少し焦げ目が付いたりしてしまう可能性が大いにあります。

この点も含め、Dカン部分や布部分についてはメッキ部分の変化や布の伸び、ほつれ等を、あえて、交換の目安としてお考え頂ければと思います。

2.ご訪問に関しましては、弊社も基本的には土曜日と日曜日はお休みです。
平日も17時で業務は終了致しておりますが、水曜日と木曜日であれば、17-19時頃までであれば開けておくことは可能です。
土曜日につきましては、今週は無理ですが、来週以降であれば、午前中の10-12時頃までであれば開けておくことは可能です。
(加工作業は30分程度になるかと思います)

実際にワンちゃんと共にご訪問頂き、サイズを決めるのが一番確実かと思いますので一度ご検討頂ければと思います。
弊社までのおおよその時間を予想するため、東大阪市のどの辺りかと、連絡可能な時間帯と連絡可能なお電話番号を伺えましたらこちらからご連絡を差し上げ、曜日や時間の打ち合わせをさせて頂きます。

それではご検討、お返事の程、宜しくお願い致します。」

『たびたびの丁寧なご説明を、ありがとうございました。
 
金具部分は、写真だと光の加減で銀色に見えるかと思いますが、
実際は金メッキ加工となっています。
 
そのため、素材違いの違和感が出ることも心配していたのですが、
Dカン交換による生地破損の危険性が、よく理解できました。
 
訪問についても、親切なお心遣いをいただき、心より感謝いたします。
できるだけ、平日の午前中にお伺いできればと思い、日程を調整中です。
もし、どうしても無理な場合は、水木の夕方か、土曜の午前でお願いするかもしれません。
よろしくお願いいたします。』

その後、時間調整を行い、4/28の10時前にワンちゃんと共にご夫婦揃って弊社へお越し頂きました。

盲導犬を目指したレトリバーのノーブル君

車から降りてきたのはほっそりとした顔立ちのゴールデンレトリバー。
とてもおとなしくお利巧さんな感じのワンちゃんです。

初めての場所、初対面にもかかわらず、ワンちゃんは怖がることなく私共鎖屋兄弟に接してくれました。

お持ち頂いたハーフチョークは首周り部分にアジャスター機能が付いたタイプでした。
これであれば上部のチェーンは少し短めでも成長や逆に使用に伴うテープの伸びも調整可能です。

付属していたDカンは確かに金色のメッキが施されたものでしたが、テープ部分が鮮やかな青色地に赤い自動車の絵柄でしたので、チェーンと上部丸カンが銀色のステンレス製になっても、大きく違和感を感じる程にはならないようでした。
色のアクセントとしては悪くないかもしれません。

ただ、Dカンの縫製にゆとりがあるため、Dカンの位置がクニャクニャと動いてしまいます。
飼い主さんもこの点は気にされておられましたので、このゆとりを逆手にとって、丸カンへ取り替える作業を追加で行うことにしました。
丸カンであれば移動しても問題はありませんし、縫製部分にゆとりがあるため、溶接時に気をつければ、溶接に伴う熱で布地を傷めるリスクは回避出来そうでした。
交換加工のお値段は¥2400となりました。

作業の間、ワンちゃんについて色々とお話を伺うことが出来ました。
2歳になるノーブル君という名前で、1歳の時に盲導犬訓練所からキャリアチェンジ犬として飼い主さんのところへやって来たとの事。
パピーウォーカーさんに愛されて育てられていたワンちゃんだったそうです。
おとなしくお利巧さんなワンコですが、ボール遊びとなると性格が変わり、他のワンコに負けじと活発に走り回るそうです。
このボール好きは家系のようです。本来猟犬であるレトリバーの性質をしっかりと受け継いでいるのでしょうね。

お直し終了後はこのハーフチョークに付け替えて、使用方法などをお話させて頂きました。
ノーブル君も付け替えられたことについては全く問題がない様子。
綺麗な青色、そして赤い自動車柄がアクセントになり、とっても良い感じでした。

翌日の4/29には盲導犬訓練所とキャリアチェンジ犬達が参加して、11時から12時までの1時間、南海難波駅を出発し、御堂筋を北上しながら清掃活動されるとの事で、この新しいハーフチョークを付けて参加されるとお話して下さいました。
キャリアチェンジ犬のゴールデンレトリバー ノーブル君チェーンへの交換後のハーフチョークを付けたノーブル君
ノーブル君はそのまま、このハーフチョークを付けて気持ちの良い青空の下、ご夫婦と共に自動車で帰って行きました。

ここ数年、大きなワンコを飼っていない鎖屋兄弟にとっては、ノーブル君に接することが出来、嬉しいひとときとなりました。

4/30の夜には以下のメールをお送り頂きました。
『先日は、お休みのところご対応いただき、誠にありがとうございました。
 実用的かつ格好いいハーフチョークの仕上がりに、大変満足しています。
 また、柳瀬様ご兄弟のあたたかいお人柄に、夫婦共々とても感激いたしました!
 おかげで、翌日に参加した御堂筋清掃活動では、ボランティア仲間たちから「カッコイイ首輪してるね~」と、たくさん褒められました♪』

こんなにも喜んで頂け、土曜日に開けた甲斐がありました。モノづくりをやっていて嬉しい瞬間です。

メールではノーブル君のプロフィールとキャリアチェンジ犬についての解説を頂戴致しました。
『ノーブルは、ゴールデンレトリーバー、2009年12月生まれ、2歳の男の子です。
日本ライトハウス盲導犬訓練所出身のキャリアチェンジ犬で、ちょうど1歳の時に、我が家に来ました。
人も犬も大好きで、みんなと仲良くなれる、社交的なワンコです。

(キャリアチェンジ犬とは、盲導犬候補生として生まれ、パピーウォーキング終了後、 適正評価や訓練の過程で盲導犬には向かないと判断された犬で、PR犬や、家庭犬など、それぞれの性格に合った道を進みます。)』

ノーブル君がいた盲導犬訓練所、日本ライトハウスでは 盲導犬訓練所ブログをお持ちです。

興味を持たれましたら是非覗いてみて下さいね。
↓↓↓
http://guide-dog.lighthouse.or.jp/

ノーブル君との楽しいひととき、そして情報、有難うございました。

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