ペット用品と一般用チェーン・鎖の製造メーカーです。
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首輪風のチェーン金具をお作りしました(紀州犬用)

柳瀬製作所では長い係留用チェーンやワンちゃんのサイズに合わせたチョークチェーン、そして手作りされたい方のためにハーフチョークのチェーン金具部分の製作などを多くご依頼頂きますが、時々、『チェーンで首輪は出来ませんか?』というお問い合わせを頂くことがございます。
いずれの場合も革素材や通気性や乾きの遅い材質がワンちゃんの皮膚に何らかのトラブルを起こしていて、チェーンで作られた首輪を探しておられる方々でした。
チェーンでもメッキ皮膜の金属や、ニッケルに対してアレルギーを示す事例が報告されているので100%安全というわけではありませんが、通気性の良さという点では確かに勝っています。

柳瀬製作所では1970年代半ば頃?から、1980年代後半頃まで列チェーンと革を組み合わせた首輪を製作していました。現在、柳瀬製作所ではこの形状の商品は製造していないのですが、今も輸入品としてペットショップなどで時折見かけられる事があるかと思います。
革とチェーンの複合首輪
ただ、これも部分的に革を使用していますので上述のワンちゃん達にはお奨めしにくい商品になるかと思います。

全部をチェーンでという事になりますと、奇数列の列チェーンを準備し、真ん中の列のチェーンのコマにバックルのピンを入れる形で固定する形状となるかと思います。
そうした場合、チェーンのコマが小さい為、それに見合うピンだと細すぎてバックルとしての強度を保つ事が出来ず、実用化には至っていないのが現状です。

その為、輪にして固定出来るという“首輪風”の機能を持ったチェーン金具という形で、お問い合わせ頂いたお客様と相談しあいながら形にしてきています。

一番最初にお作りしたのが、2006年の5月のこと。長毛犬のオーストラリアンシェパードを飼っておられる方からのご相談でした。
柳瀬製作所のサイトにあるお客様の声ページの お問い合わせ その7 で紹介させて頂いている首輪風チェーン金具です。
それ以降、この記事をご覧になられた複数の方から同様の製作依頼をお受け致しております。

ただし、このチェーン金具の場合には、チェーンへの連結金具にアイスナップを使用しています。このアイスナップの開閉部分が薄い板材を曲げ加工して作られたものの為、短毛犬種の場合には何かの拍子にこの板材の角部分で皮膚を傷つける可能性がゼロではないと判断し、長毛犬向けとしてのみご提供させていただいております。
また固定具としての強度を確保する為に、一番大きなサイズのアイスナップでのみ製作をさせて頂く都合上、大型犬限定での製作となっています。

首輪としてではなく、首からかけるネックレス風の使用をお考えの方向けには、連結金具として小さなナスカンをつけた首輪風チェーンをお作りする場合もございますし、IDタグ(迷子札)や虫除けペンダントなどをつけるだけのネックレス的な使用をお考えの方向けには、チェーンを丸カンなどの金具で繋いで輪にしたエンドレスチェーンをお作り致しております。
今回は外飼いのワンちゃん(紀州犬)で長い係留用チェーンをご依頼頂いたのですが、『皮膚が少し弱く、首輪が濡れたままだと皮膚炎を起こしやすいのでチェーンで首輪風のものが何とか出来ませんか?』というご相談も一緒に記載されていました。

紀州犬はそれほど毛が長くないので、アイスナップで固定するタイプはお奨め出来ません。
そこで、それ以外の方法を検討し3パターンでご提案させて頂くことになりました。

一番確実な方法としましては、柳瀬製作所の自信作であるオールメタルハーフチョークチェーンの上部のチェーン部分を写真のように連結金具で固定することで“首輪”にする方法。

Iステンレス製オールメタルハーフチョークハーフチョークを連結金具で固定した状態

次が、お客様のワンコページに登場している甲斐犬の元(げん)君用に製作したネックレスチェーン。これもオールメタルハーフチョークと同様に連結金具で固定して“首輪”にするタイプです。

イヌのネックレス用チェーンチェーンを連結金具で固定した部分

そしてもっとも簡易的な形状のものがオーバルチェーンを利用したチェーン金具。このチェーンはチェーンのコマが大きいので、写真のようにコマの中にもう一方のチェーンを通す事が可能です。
簡易首輪風チェーンの全体像コマ内にオーバルチェーンを通すところ


の特徴を利用し、チョークチェーンのように使用します。
但し、“首輪”として使用するため、首が絞まってはいけません。

そこで、チェーンの途中に丸カンを1個組み込み、これがストッパーとなるようにしました。これで絞まり過ぎが防止出来ます。
チェーンがストッパー丸カンで止まったところナスカンを引っ掛けた状態

鎖のコマの大きさの都合上、首回りサイズピッタリで必ずお作り出来るというわけにはいかないのですが、今回の紀州犬の場合には首周りサイズに近いサイズで製作出来ることが確認出来ました。

1番目と2番目の提案については実際の使用事例がある事とともに、外飼い係留で常時の首輪としてのご使用はまだなく、その為、絶対に抜けないという保証が出来ない旨も付け加えた上でのご提案とさせて頂きました。

その結果、3番目の提案の簡易的なタイプでのご依頼を頂く事になりました。
 
後日、ワンちゃんの係留写真と共に、コメントを頂戴致しました。
『先日、赴任先から帰宅し早速 愛犬にチェーンを取り付けました。注文当初 少し太いかな?と思っていましたが全然そんなことは感じられず、むしろ細いかなと思えるくらい、重さも感じられず大変 満足しております。
中間スイベルのおかげでチェーンのよれも殆どおきませんし何しろ安心感が全然ちがいます。ありがとうございました。』と、ステンレス製係留用チェーンについては大変喜んで頂けましたが・・・。

長いステンレス製係留用チェーンをつけた
『首輪チェーンの方はサイズ的には調整がきくので満足でしたが散歩に行く際にリードへ取り替える時、嫁と娘の長い爪に不向きらしく不評でした。普段は嫁と娘にお願いしているので仕方がありませんね。
これは私が帰省した際に使うものとします。残念!』

『首輪チェーンの方はサイズ的には調整がきくので満足でした』と言って頂けたのは非常に嬉しかったのですが、うーん、男ばかりの“鎖屋兄弟”、女性の指先についてまでは全く思考が及んでおりませんでした。
“日々ワンちゃんのお世話をされる方”をリサーチする必要性を学ばせて頂きました。有難うございました。

まだまだ詰めの甘いところを残した“鎖屋兄弟”ですが、皆様のご希望に近いものをお作り出来るよう頑張ってまいりますので、何かありましたら是非お気軽にTOP CHAIN 柳瀬製作所までお問い合わせ下さい。

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