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ウェルシュコーギー用に市販のハーフチョークのお直しをさせて頂きました

10月も4週目、柳瀬製作所周辺の田んぼでは稲刈りが終わり、脱穀したもみ殻を燃やす煙が漂う少し辛い状況です。
田んぼでもみ殻を燃やす様子2

田んぼでもみ殻を燃やす様子1

稲穂が無くなり、スズメの声も幾分少なくなった分、縄張りを主張するモズ(大阪府の鳥に指定されています)の声があちこちから聞こえてきています。

紅葉はまだですが、季節はどんどん進んできていますね。

さて、今回はこんなお問い合わせを頂きました。

『HPやブログ拝見しました。
今使用しているハーフチョークカラーが使いづらいので、チェーンの部分をチェーンとマルカン使用に変更していただきたいのですが、どうでしょうか?』

ワンちゃんの犬種はウェルシュコーギー・カーディガンで、体重は11㎏、よく引っ張るそうです。

お直し依頼のハーフチョーク2

一緒にハーフチョークのお写真をお送り頂いておりました。

修理依頼のハーフチョーク1

チェーン部分の片側にレバーナスカン(トリガーナスカン)が付いていて、丸カンに引っ掛けて使用するタイプです。

このタイプは、ハーフチョークの着脱がしやすいのですが、市販品では稀な形状で、少しこだわりのあるショップさんやネットショップさんで見かける事があります。

鎖屋兄弟達も何度か接したことがありますが、ナスカンの強度や誤作動の可能性などの観点から、弊社としては積極的に製作は致しておりません。

今回は、『通常タイプのハーフチョークに作り直して欲しい』という、今までとは逆のご依頼でした。

広げた時の最大内周は38㎝、強度に問題が無ければ線径が細めで1コマが小さいタイプのチェーンで製作してもらいたいとの希望も添えられていました。

それと一緒に、お直し分と同じサイズのハーフチョーク金具を1個作って欲しいとのリクエストもありました。(25㎜幅の平紐やテープが通る大きさの丸カンを使用して下さいとご希望あり)

詳しいサイズが分からないので、写真から概算でのお見積金額をお伝えし、了承のうえで、ハーフチョークをお送り頂きました。

到着したハーフチョークをチェックしたところ、第一印象で、なんだかしっくりこない感じがしました。
楕円状気味の丸カン3

詳しく金具部分をチェックしてみたところ、ハーフチョークに使用されている線径4mmの丸カンが、程度の差はあるものの、いずれも丸ではなく、楕円状に変形していました。

楕円気味の丸カン2

楕円状気味の丸カン1

そこで、チェーン部分に関してもサイズを測定してみましたが、こちらは数値的に伸びているような変化は見られないようでした。

最初は、敢えて変形させてあるのかと思いましたが、製作したショップさんのサイトで商品を確認しましたところ、丸カンはきちんと丸い状態で写っていました。

ウェリッシュコーギーは引っ張る強さが非常に強い犬種ではあるのですが、お送り頂いたハーフチョークには上の写真に見られるように首輪部分にクッション性がある点(内側の黒い部分)と、チェーンが伸びてきているように感じられない点から、丸カンだけが楕円形に変形していくのはどうも不思議で…。
短期間で線径4mmの丸カンだけがこれほど変形する事は想像しにくいので、どれくらいの期間、ワンちゃんに装着してご使用されておられたのか(使用時の引っ張り具合なども含めて)をお伺いしてみました。
 
頂いたお返事では、『購入したばかり』との事でした。

そこで、「購入したばかりとの事ですが、購入時点で丸カン類が楕円状になっていましたでしょうか?
    それとも、使用しているうちに、『なんだか楕円形になって来たなあ』という感じで気付かれたでしょうか?」とお伺いしてみました。

お返事は『はじめから、楕円形でした。』
『確認有難うございます。
とても引っ張るワンコですので、この商品を選んでみたのです。
実は購入したばかりでして、家の中で着けてみて、使いづらくどうしようかと思っていました。
マルカン部分もなぜ楕円形なのかな?と、思っていました。やっぱりおかしいですよね?』というものでした。

最初から“楕円形”だったようです。

そこで、鎖屋兄弟としての“楕円形状”になっている推測と、お直しを行う上でのお返事とを、以下の内容でお送りさせて頂きました。
「推測です
が、チェーン1コマのサイズが決まっているため、ご希望のサイズピッタリに調整する目的で、丸カン側を楕円形状に変形させることで長さを延ばされていたのかもしれないですね。
ワンちゃんの力で変形してしまったわけではなさそうですので、その点も考慮して、使用するチェーンや丸カンの組み合わせを検討してお返事させて頂きます。」

そして、以下のような検討内容での提案を回答させて頂きました。
「ハーフチョークの通常タイプへのお直し加工につきましては、全体のバランスと強度とを考慮し、チェーン線径は今のものとほぼ同じ2.5mmとし、1コマが小さなタイプのチェーン(STCM-2.5)で製作させて頂こうと思います。強度は保て、1コマごとの段差が小さい分、チョーク時の動きの滑らかさが増すかと思います。
ナスカンを引っ掛けるための丸カン部分は現在取り付けてある丸カンと同じ線径4.0mmで内径は少し大きな22mmのもの(STPM-4022)を取り付ける予定です。
加工のお値段は¥1,400(消費税8%と送料は別途掛かります)になります。

ハーフチョークお直し加工済みの写真

ハーフチョーク金具の製作については同じくチェーン線径2.5mmのSTCM-2.5を使用し、ナスカンを掛ける上部ナスカンはSTPM-4022、革やテープを通す為の2個の丸カンについては内径27mmのSTPM-4027を使用して製作する予定です。

お値段は¥1,600(消費税8%と送料は別途掛かります)になります。

依頼されたステンレス製2

結果、上記の内容でのお直しと金具作りのご依頼をお受けする事になりました。

今回のご依頼内容を以下に再掲載致します。

ハーフチョークお直し加工(チェーンの取替えと通常タイプハーフチョークへの作り替え)
加工代金  ¥1400(消費税・送料別)

ハーフチョーク金具製作(ステンレス製 お直し加工と同じ位のサイズになるように製作)
商品代金  ¥1600(消費税・送料別)

消費税(8%) ¥240

送料(レターパックプラス利用) ¥510

    合計 ¥3750 です。(2018年秋時点でのお値段となります)

通常タイプに作り直したハーフチョーク

ハーフチョーク類を発送後、ワンちゃんのお写真とご感想を頂きました。

   
『直していただいたものと、ハーフチョークチェーン受けとりました。
使いづらく困っていたものが、ピッタリ着けやすくなって、喜んでおります。
チェーンも滑らかに動きますね。
ハーフチョークチェーンのほうは、どの様に作るか色々考えてから仕上げようと思っています。
メールも細かく丁寧にやり取りしていただき、安心してお任せすることができました。有難うございました。』

ウェルシュコーギー・カーディガンの翠ちゃん

ワンコの名前は翠(すい)ちゃん。

お散歩が大好きな女の子だそうです。
2017年 8月8日生まれで1才を過ぎたばかり。三代目のワンコになるそうです。

紐を噛むウェルシュコーギーガーディガンの翠ちゃん

『家の中ではとにかく遊ぼうと誘ってきます。おもちゃはすぐ破壊するので、ロープでできたものしか遊べません。それも、もう何個買い換えたかわかりません。』

『散歩では、家を出た瞬間からテンションMAXで短い散歩でも全力疾走した後みたいになってます。飼い主も疲れます。元気でいいのですが、一緒に歩けるようになれればいいなと思っています。』

力が強いのと、おもちゃを破壊してしまうのは、狩猟犬としてのコーギーの特徴の表れでもあるので仕方がありません。(カーディガンは牧羊・牧牛犬としても働いていたようです)
特に、1歳前後はどんな犬種でも好奇心旺盛でヤンチャ盛りな時期ですので、“遊ぼう”“すぐ破壊”“テンションMAX”は程度の差こそあれどの飼い主さんにとっても<通過儀礼>的な現象です。
概ね3歳を過ぎた頃までには、比較的落ち着いたワンコになってくれていると思います。
ゴムボールを噛むレディ子

噛みながら眠るレディ子

噛まれたテニスボール

我が家の歴代ワンコ達もみんな、翠ちゃんと同じような事をしながら、大人なワンコになっていきました。(手元にあった A.コッカーの過去の噛み噛み写真から幾つか掲載しました)

お散歩時にテンションが高いと、咄嗟の事故にもなりかねませんので、散歩時のリードは極力短めにし、飼い主さんの横から身体半分程度前を歩かせるくらいにしてあげて下さい。
ぐいぐい引っ張りだしたら、歩くのをやめて、可能であれば、マテやおすわりをさせて、ワンコが落ち着くのを待ってあげて下さい。
これを毎回繰り返すだけで、お散歩時の“グイグイ”の頻度は徐々に下がってくるはずです。

秋空の下、是非、穏やかで楽しいお散歩練習にチャレンジしてあげて下さいね。

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