1/16付の毎日新聞の記事(インターネット版)からです。
『犬の登録件数:米国、ヨークシャーテリアの人気アップ』
1884年に創設された米国最大の純血種犬の登録団体「米国ケンネルクラブ」(本部ニューヨーク)は15日、米国で2006年、人気のあった犬のベストテンを発表、お金持ちや有名人ら「セレブ」の間にファンの多い英国原産の小型犬ヨークシャーテリアが2005年の3位から2位にアップした。
同団体への登録件数に基づく人気ベストテンによると、1位は温和で訓練しやすいラブラドルレトリバー。昨年の登録は全体の約14%に当たる12万4000件近くに上り、約4万8000件のヨークシャーテリアを大きく引き離して16年連続で首位を維持した。
同団体によると、過去10年間の傾向では「現代の慌ただしいライフスタイルにふさわしい持ち運び可能な小型犬」を好む飼い主が増えているという。
3位は知能が高く、警察犬などとして役立っているジャーマン・シェパード。以下、ゴールデンレトリバー、ビーグル、ダックスフント、ボクサー、プードル、シーズー、ミニチュアシュナウザーと続いた。(共同)
1位はダントツ人気でラブラドールレトリバーでした。
私の周りでも毎日この犬を見かけない日はありません。確かにお利口なワンコではありますが、躾(訓練)の度合いが如実に出るのもこのワンコですね。
2位がヨークシャテリアとのこと。
皇太子妃の雅子様がご結婚なさる際、実家の小和田家で飼われていたのがヨークシャテリアの“ショコラ”だったかと思います。
あの後、暫く“ヨークシャブーム”が続きましたね。最近はあまり見かけない犬種になったと思いますが。
そこで「ジャパンケネルクラブ」の犬種登録状況を見てみました。
すると・・・思わぬ結果が分かりました。
データは1999年から2005年までのものでしたが、ヨークシャテリアは1999年から2003年までは6位、2005年、2006年は4位をキープ。頭数は平均24000頭台で推移しているのです。
私の予想に反して非常に健闘している犬種でした。
一方、よく見かけるラブラドールやゴールデンはどうかと言うと、1999年には3位がゴールデン、4位がラブラドールでしたが、翌2000年にはラブラドールは5位、ゴールデンは7位に下がります。
この順位を2001年まで保つものの、2002年にはゴールデンがさらに順位を下げて9位、それ以降は10位以下となり、2005年には18位で登録頭数も1999年の29000頭から7536頭にまで
ラブラドールは1999年には4位、2000年から2002年は5位、2003年に7位、2004年に9位と徐々に下がり始め、2005年には12位にまで下がってしまいました。
この“大型犬”人気の低下に反して、小・中型犬の登録数はどんどん増加しています。
特に小型犬の伸びが顕著です。
1999年から2005年までずっと1位をキープし続けているのが<ダックスフント>です。本当に良く見かける犬種です。
2位以降には年月と共に若干の順位変化が見られます。
<チワワ>は1999年に5位、2000年に3位になった後、2001年からは2位の座をキープしています。
そして近年特に伸び幅の大きな犬種が<プードル>です。(上の写真でヨークシャテリアと一緒に写っています)
この犬種は1999年と2000年には13位、2001年でも11位だったのですが、2002年には8位、そして2003年には一気に3位にまでジャンプアップし、2005年まで3位をキープしています。
次に伸びて来ているのが<パピヨン>です。
この犬種は1999年に10位で登場し、それ以降8位と7位の間におりましたが、2004年、2005年連続で4位をキープするまでになってきています。
逆に最近ちょっと下降気味なのが、<シーズー>です。
1999年、2000年は2位だったのですが、2001年以降、毎年1つずつ順位を下げ、2004年には7位、2005年には1つUPで6位になっていました。
ちなみに一世を風靡した<シベリアンハスキー>(我が家のワンコ、ジュディはハスキーと紀州犬のハーフです)の場合には、1999年が39位、それ以降40位代をキープしています。
もう1匹我が家には“レディ(レディ子)”と名づけられた<アメリカンコッカースパニエル>がいるのですが、この犬種の場合には、1999年から2002年までが18位、2003年以降は19位をキープしています。
このデータから考える攻め方ですが、1つには登録数の多い流行犬と言う大きなパイを選んでビジネスを展開する方法が考えられます。
但しこの場合、パイが大きな分、参入してくる人間も多く、結果的に競争になる可能性も大きいです。
もう1つの選択肢としては、毎年大きく変わらない比較的安定した登録数で推移している犬種という小さなパイを選び、確実にそれを取りに行くビジネスを展開する方法があ
ります。
地味な商売方法かもしれませんが、私達としては後者の方を選択し、ニッチな分野ではありますが、逆に人数が少ない分、個々人の方に対しなるべく細かな希望に応えられる形で対応させて頂く商売をしていきたいと考えます。
それにより《柳瀬製作所のファン》になって下さる方が一人でも多くなれば嬉しい限りです。