柳瀬製作所ではワンコ用のチェーンをお作りさせて頂く場合、犬種、年齢、性格(日頃の様子)の3つを必ずお伺いさせて頂きます。
なぜなら、ワンコの引っ張り強さは、体格(体の大きさ)ではなく、犬種と個体(そのワンコ自身)によるという事を経験で学んできたからです。
<大型犬 イコール 引っ張る力が強い>と思われがちですが、中型犬の中には大型犬をしのぐ引っ張り強さのものがいます。
鎖屋兄弟が製作依頼を受けた中型ワンコの中で、引っ張る力が強い!と感じさせられたツートップが、洋犬ではウェルシュコーギー、和犬では甲斐犬でした。
ウェルシュコーギーについては、過去の国民生活センターでの調査でも引っ張る力が強い犬種と判定された経緯があります。
実際、コーギー、甲斐犬の両ワンコとも、中型犬用として標準的な線径2.5㎜のチェーンでは、他の中型犬に比べてかなり早い期間で、擦り減りによるチェーンの交換が必要となってきます。
チェーン製作を依頼される飼い主さんたちからお聞きする限りでは、市販のワイヤーだと、1-2カ月で切断してしまう場合が殆どとの事でした。
ワイヤーの場合には折れ曲がり癖が付きやすい事(折れ曲がり箇所に地面との擦れが集中する傾向があります)と、ワンちゃんの活発さとが相まって、すぐに擦り切れてしまうようです。
折れ曲がり癖のついた箇所をある程度まで直したうえ、その箇所をビニールテープでコーティングするなどのこまめな補強をすることで幾分、長持ちさせることは可能かと思いますが、実際にやるとなると、ちょっと面倒な作業ですし、見た目もあまり良くないので・・・やらないでしょうね。
コーギーと甲斐犬用として、柳瀬製作所で係留用チェーンをお作りする場合、チェーンの太さは、線径3㎜、もしくは4㎜の太さのチェーンでご提案させて頂いています。
飼育環境(地面の状況)によっては、さらに太い線径5㎜のチェーンを部分的に組み合わせてお作りさせて頂いたこともありました。
(全部5㎜のチェーンだと、かなりの重量になってしまい、さすがに中型犬には負担が大きくなると思われますので)
今回は信州にお住まいの方から、1歳3か月の甲斐犬のMIX犬用に 全長4.5mの係留用チェーンを作ってほしいとのご依頼がありました。
ミックスワンコとはいえ甲斐犬、年齢的にも1歳3か月やんちゃな時期ですし、体重も14㎏としっかりしています。
性格は活発で突進タイプ、飼育環境は土と草で小石が少しあるとの事でしたので、回転カンを組み込んだ形で、線径3㎜と線径4㎜のチェーンの場合とでご提案させて頂きました。
『現在使用しているワイヤータイプに比べると、チェーンは少し重みがあるようなので、今回は線径3ミリのタイプで慣れさせようと思います。』とのお返事を頂きましたので、今回は線径3㎜のマンテルチェーンを使用して全長4.5mで両端がナスカンタイプの係留用チェーンをお作りさせて頂きました。
今回製作した係留用チェーンは次の通りです。
ステンレス製マンテルタイプ回転カン付き係留用チェーン
STGMK-3.0SW×4.5m Wナスカン(STPN-5Ⅱ) ¥13,200(消費税・送料別 2017年早春時点での価格です)
線径3㎜ですが、土と草がメインとの事ですので、チェーンの擦り減りの進行は割合ゆっくりかと思われます。
ワイヤーとは違い、年単位でご使用頂けるはずです。
チェーンの捻じれは、部分的な擦り減りを加速させる原因となりますので、捻じれが溜まり始めたら開放して頂き、ナスカンや回転カン部分の稼働に伴う摩耗を定期的にチェックして頂ければ、長く安全にお使い頂けるかと思います。
次回、すっかり大人びてきた頃に、ワンちゃんの様子と再注文のご依頼を頂ければ嬉しく思います。
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