関西では今がソメイヨシノ桜の盛り。
柳瀬製作所までの通勤途中の桜の木々も週末頃からどんどん咲き始め、一部の木では見頃になってきました。
地元で人気の桜並木も今年は雪洞設置が見送られてしまいましたが、桜は、あたふたする人間の営みの変化に関わりなく、毎年、自分達の出来る範囲で精一杯に花を咲かせています。
ただただ、癒され、感謝するばかりです。
今回は柴犬をお飼いの方からお問い合わせを頂きました。
弊社でブルスナップと呼んでいる、大型犬用のナスカンが両端についた係留用ワイヤーをお使いだったのですが、購入先での取り扱いが無くなってしまったとの事で、ネット検索をされて弊社を見つけて下さったそうです。
『弊社の係留用チェーンで、両端をブルナスカンにしたものを製作可能ですか?』との事で、全長は5mをご希望でした。
お写真だけではナスカンの実際の大きさや重さが分かりませんでしたので、弊社の取り扱いナスカンの場合には、全長が10㎝ちょっと 重さが170g程度ある事をお伝えさせて頂きました。
12歳の柴犬で、係留環境は玉砂利と一部コンクリート敷きの箇所があるようでした。
ワンちゃんの年齢が12歳と、高齢の域に入ってきていますが、ナスカンと一緒に写っていた敷石の状況も考慮し、今回はチェーンも長持ちするように、大型犬や良く動き回るワンちゃん向けの線径4mmのマンテルチェーンを使用する形でご提案させて頂きました。
ブルナスカンについては、鉄鋳物製とステンレス製とでは価格に大きな差があるので、両方の場合でお見積り回答をさせて頂きました。
(ちなみに、現在ご使用のものは、写真で見る限り、表面に所々錆が見受けられますので、鉄鋳物製と推測されました)
結果、ナスカン部分も含め全てステンレス製でご提案させて頂いた方で製作を進める事になりました。
今回のステンレス製係留用チェーンの組み合わせは次の通りです。
STGMK-4.0 SW ×5m Wナスカン(STPN-B使用) ¥23,000 (消費税・送料別 2020年春時点での価格です)
完成した係留用チェーンの実測重量は1971gありました。
チェーン発送後、お返事とワンちゃんの写真をお送り頂きました。
ワンちゃんの正式な号名は、房松碧号、愛称(普段の名前)は、あお君で2007年7/6生まれとの事でした。
喜んで頂け、鎖屋兄弟も嬉しかったのですが・・・。
それから数日後、お写真付きのメールが届きました。
『今更ですが、我が家のあおさんが居間の脇のテーブルに登る際、とても重そうにしているのに気がつきました。
彼がここに登るの事を、すっかり見落としていました。
チェーンのサイズを一つ落としたもののお見積をお願いいたします。
重さは、どの程度減るでしょうか。』
小学校で使っている位の高さがありそうな机(台?)です。
この高さに寝そべった状態で、ナスカンと地面よりも上部分のチェーンの重量が直接首輪に掛かってきてしまうと、やはり重いと思います。
ナスカンは変更出来ないので、チェーンを線径3mmのものに変更した場合でお見積りさせて頂く事にしました。
チェーン線径が1㎜細くなる点について、『耐久性等、問題になるでしょうか? 』とのご心配もされておられましたので、次のようにお返事させて頂きました。
「耐久性につきましては、<引っ張り強度>の点では、あお君の体格と年齢であれば線径が3.0mmになっても大丈夫です。
<擦り減り>につきましては、切れやすくなる太さ(1.5mm以下の厚み)になるまで、線径4mmの方が線径3mmよりも概ね長くかかる点では、長持ち度合いは低下します。
(擦り減り早さについては地面の状況やあお君の運動量によって変わって来るため、「いついつまで」とは言えませんが、最短では2-3年程度はもっていたとの報告がございます。最長は寿命を迎えた15年間といった報告もございました。)
また、ワイヤーのように、擦り切れが始まると、一気に切れが進んでいくようなことはありません。
(ワイヤーは細い線の束ですが、チェーンはその太さ(線径分)の塊なので) 」
結果、ご提案させて頂いた、線径3mmのマンテルチェーンを使用した形で、係留用チェーンを再度製作させて頂く事になりました。
再製作したステンレス製係留用チェーンの組み合わせは次の通りです。
STGMK-3.0 SW ×5m Wナスカン(STPN-B使用) ¥19,600(消費税・送料別 2020年春時点での価格です)
完成した係留用チェーンの実測重量は1286gになりました。(685gの重量減となりました)
再製作した係留用チェーンの到着後、お返事を頂きました。
『我が家のあおさん、これでテーブルの上に登り易くなることでしょう。 お礼申し上げます。 』
こちらこそ、2度に渡りご依頼頂いたことを感謝致します。
春の日差しの下、居心地の良い場所を見つけてのんびり日なたぼっこを楽しんで下さいね。あお君。
有難うございました。
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