北極圏の犬橇係留用に弊社のナスカンをお使い頂いている北極圏犬橇探検家の山崎哲秀さんが3/5に本を出版されました。
本のタイトルは<犬ぞりで観測する北極のせかい>です。
前著である<犬ぞり探検家が見た!ふしぎな北極のせかい>(2017年発刊)から約7年の時を経て発刊された続編的な書籍です。
(発行元 repicbook ISBN番号 978-4908154-461 発売日 2024年 3/5)
山崎さんが活動された南・北の両極地での体験を踏まえ、前著と同様に、質問に回答する形式で書かれた本です。
今回も各ページには写真や絵がふんだんに組み込まれ、小さな子供でも読めるように、漢字には全てルビがふられています。
ご自身にも小学生のお子さんがいらっしゃる、山崎さんらしい配慮かと思います。
前著である<犬ぞり探検家が見た!ふしぎな北極のせかい>についても、版を重ねられた際、漢字に全てルビをふる形に変更されておられました。
前作の<犬ぞり探検家が見た!ふしぎな北極のせかい>よりも、学術的な説明が多くなっていますが、なるべく平易になるように書かれていました。
2023年11月末頃に、グリーンランドで山崎哲秀さんが消息を絶たれたのちに、急遽、北極の観測活動と山崎さんの観測支援活動を紹介する本にしようという形で発刊が決まり、山崎さんとともに活動をしてこられた極地研究者の方々の協力もあって、今回の出版となったそうです。
この本の後半には、『北極あるある』を主なテーマに、可愛らしいタッチで描かれた4コマ漫画のページがあります。
本来であれば、この漫画で描かれた北極に関する本が先に出版される形で話が進んでいたそうです。
<犬ぞり探検家が見た!ふしぎな北極のせかい>が出版された際には、山崎哲秀さんに『○○小学校のみなさんへ』という言葉と共にサインをして頂き、私共鎖屋兄弟と、私の子供達が卒業(当時は在学中)した小学校の図書室へ寄贈させて頂きました。
今回の<犬ぞりで観測する北極のせかい>についても、新たにルビが振られた版の<犬ぞり探検家が見た!ふしぎな北極のせかい>とともに、小学校の図書室に寄贈させて頂きました。
(今回は、残念ながら両書籍ともサインのないものを寄贈する形となりました)
本を届けた際には、教頭先生にお時間を頂き、山崎さんと知り合ったきっかけや、山崎さんから伺った様々なお話などをさせて頂き、寄贈の理由や思いを理解して頂けました。
それらを踏まえて、子供たちにこの本を紹介して下さることになりそうでした。
前回お届けさせて頂いた、山崎さんのサイン入りの本については、今後の本の傷みや紛失を考慮し、図書室内での閲覧限定としてもらうことになりました。
これら2冊の本を通じて、子供たちが、北極圏やそこで暮らす人々、地球の環境変化に興味や関心を持って育って行ってくれれば嬉しい限りです。
2023年11月中旬に活動拠点であるグリーンランドのシオラパルク村に入られ、活動準備を開始されたばかりの月末に消息不明となられた山崎哲秀さん。
それ以降、現時点でも山崎哲秀さんに関する新たな情報は現地から届いていないようです。
今回発刊された<犬ぞりで観測する北極のせかい>、山崎さんと長くお付き合いさせて頂いてきたものとしては、現時点では、本当はまだ使いたくない言葉ではありますが、“遺作”となる書籍でもあります。
是非、多くの方の手に取ってもらい、長く読まれ続ける本となってくれることを心から望んでやみません。
皆さま、是非、宜しくお願い致します。