お盆休みが終わってからもう1週間が経ちました。
柳瀬製作所近くの府立高校では今週から2学期が始まったようです。
ツバメたちも群れで飛び交うようになり、いよいよ南へ帰る準備を始めた雰囲気です。
猛暑が続きますが、季節は確実に秋へと向かってきているようですね。
さて、今回はお盆休み前にお問い合わせ頂いたお話になります。
昨年の12月後半に、1歳のミニチュアシュナウザー用に、チョークチェーンをお作りさせて頂きました。
あれから季節は過ぎ、もうじき2歳になるタイミングでご相談を頂きました。
お作りさせて頂いたチョークチェーン、チョーク後の緩み具合が悪くなってきた様子で、何度も緩める調整をされていらっしゃるそうでした。
そこで
①滑りの良いチェーンは、ありますか・・
②滑り止めの輪っかを、途中に入れることは、可能ですか、また、適切ですか。
①②ともにいい方法があれば、教えてください。
とのご質問を頂きました。
チェーンは形状と大きさ、重さによって動きが変わってきます。
前回お作りさせて頂いた線径2mmのマンテルタイプチェーンもチョークチェーン用としてお使い頂けるサイズに該当しますが、重量自体は軽いタイプのチェーンに該当します。
チョークが緩むためには、チェーン部分と端につけている丸カンの重さが必要になるのですが、この重さも軽くなるので、被毛の具合などによっては緩む動きが低下する可能性が出てきてしまいます。
手首のスナップを利かせて、チェーンに丸カンにまで伝わる程度にチョンと動きを加えてあげ、すぐに下へ下げる感じにすっと緩めると、その効果でチェーンが緩みやすくなるのですが、その操作に慣れるまで少し掛かるかもしれませんね。
また、チェーンのコマの形状が長めと短めでも動きに違いが生じます。
チェーン上を丸カンが動く際、短めの場合には、カタカタカタ・・・・と細かく連続的に動くのに対し、長めの場合には、カタンカタンカタン・・・と少し間隔をあけながら連続的に動いていきます。
次に、移動していく丸カンから見ていきますと、丸カンの線径の太さによって動きが変わってきます。
チェーンのコマ同士の連結部分を丸カンが通過していく際、丸カンの線径が細いと、連結部分の段差部分の深い部分にまで丸カンが落ち込みながら移動していきますので、丸カンはカクンカクンと比較的大きめの上下移動をしながら移動していきます。
丸カンの線径が太いと、連結部分の段差への落ち込みは浅くて済みますので、丸カンの動きは細い場合よりも滑らかになります。
写真の上から順に、線径2.0mmでチェーンのコマが長めのタイプ(前回の製作で使用したものと同じです)
真ん中が、線径2.0mmでチェーンのコマが短めのタイプ、一番下が、線径2.5mmでチェーンのコマが短めのタイプとなっています。
丸カンについては、上の2つには線径3.0mmで内径約16mmのものを、一番下のチェーンには線径3.5mmで内径約16mmのものを取り付けてあります。
この写真のチェーンの形状やコマ同士の連結部付近の段差具合から、上で文字として表現したチェーンを移動する際の丸カンの動き具合がイメージして頂けるのではないでしょうか?
結果、今回の写真に写っている真ん中と下のチェーンを使って、チョークチェーンを1本ずつ製作させて頂くこととなりました。
今回お作りしたステンレス製チョークチェーンは以下の通りです。
STGMC-2.0S×チェーン長さ約30㎝ M-3016 ¥2,200(10%消費税込み 2023年夏時点での価格です)
STGMC-2.5S×チェーン長さ約30㎝ M-3516 ¥2,640(10%消費税込み 2023年夏時点での価格です)
それぞれのチョークチェーンの計算重量では、2.0Sが約37g、2.5Sが約56gと、いずれも前回製作分よりも重くなっています。
また、チェーンの形状が短めになった分、前回製作分よりも、チョークした際の丸カンの動き具合は滑らかになっているかと思います。
ミニチュアシュナウザーの被毛の伸び具合はあるかと思いますが、チェーンの形状が短めになり、チョークチェーンの自重も増えた分、指示出し後のチョークチェーンの緩まりやすさも改善されたのではないでしょうか?
引き続き、焦らず、二人三脚で、お散歩時の歩様の訓練をしていってあげてくださいね。
(まだまだ暑いですので、お散歩前には、実際に手のひらを地面にあてて地面の温度をチェックしてあげてくださいね)
有難うございました。
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