仕事をしていて思い悩む事はありませんか?
私は時々あります。順調に行っている人や豊かな人と比較し、『なのになぜ自分は・・・』なんてふと思ったり。
そんな時思い出すのが、
『世の中で一番みにくい事は他人の生活をうらやむ事です』
という一言です。
有名な言葉なのでご存知の方も多いかと思いますが、これは福沢諭吉さんが残された<心訓>の中の一節なのです。
私がこの<心訓>を初めて知ったのはたぶん中学校の頃だったかと思います。
先代社長である父親が、取引会社の親睦団体主催の旅行へ行った際(だと推測されます)のお土産に買ってきた金属製の飾りに刻まれていたのが<心訓>でした。
写真のように表側にプレートとして取り付けられ、金色の文字で<心訓>が刻まれています。
裏面はレリーフ状になった“宝船”の図柄。赤く塗られています。
正直、これをもらった時、お土産としては嬉しくなかったことを記憶しています。
何せ堅苦しいことが書かれた、少年が飾るにはダサいデザインの金属の塊ですから。
ですが、何か気になって、自分の部屋の目に付くところに置き、大学生になり家を出た後は、飾りケースの中にきちんとしまって居りました。
帰省の折などに何度か取り出して見ておりました。年齢を経るうちに感じる部分が多く出てきたからでしょうか?
25歳の頃、この<心訓>が書かれた大きなパネルを飾っている会社に出会いました。
ちょうど引っ越す家を探す際に訪ねた、東急目蒲線武蔵小山駅北側すぐにある不動産屋のバレックスさんでした。
社訓代わりにされていたのでしょうね。不動産屋さんの仕事で重要な言葉も5番目と7番目に入っていますから。
こちらの不動産屋さんとは大阪に戻るまでの2年間、懇意にさせて頂きました。
<心訓>は次の通りです。
通常縦書きなので、印象が違うかと思いますが、ご了承下さい。
一、世の中で一番楽しく立派な事は一生涯を貫く仕事を持つと云う事です
一、世の中で一番みじめな事は人間として教養のない事です
一、世の中で一番さびしい事は仕事のない事です
一、世の中で一番みにくい事は他人の生活をうらやむ事です
一、世の中で一番尊い事は人の為に奉仕して決して恩にきせない事です
一、世の中で一番美しい事はすべてのものに愛情をもつ事です
一、世の中で一番悲しい事はうそをつく事です
仕事にも、普段の生活にも通じる大切なことばかりが述べられているのですが、毎回、実践出来ていない自分に気付かされます。
このほか私の周りで目に付くところには
渋沢栄一さんの <夢 七訓>
藤原銀次郎さんの <愉快に働く法十カ条> が貼ってあります。
事務所入り口には一ヶ月の日めくり格言集があり、めくるのは実質的に私の仕事となっています。
今日、15日の一言は“忍耐”でした。
<夢 七訓>と<愉快に働く法十カ条> はまた次の機会に書きたいと思います。