お正月休みの雰囲気もそろそろ無くなりだした1月の中旬、柳瀬製作所 柳川英毅様宛でクロネコメール便が届きました。
写真のように達筆な筆文字で書かれています。
裏を見てみると、懐かしい名前が。落語家<桂都丸>さんからのものでした。
桂都丸さんとは昨年4月30日に毎日放送テレビのテレビ番組ちちんぷいぷい、<よっ西の社長さん>コーナーの取材レポーターとしてお会いしました。
その後何度かお葉書を頂き、お礼のお返事を出すと言う機会がありました。
このお正月には互いに年賀状をやり取りさせて頂いたのですが・・・。
『何が届いたのだろう?』と封筒をあけてみたところ、エアパッキンに包まれた本が入っていました。
本と共に同封された似顔絵つきの絵葉書によりますと、昨年末に本を出版され、それをお送り下さったとの事でした。
表紙を開いた部分には丁寧にサインまでして頂いておりました。
本のタイトルは<桂都丸の落語的京都案内>と言うもので、17年間毎週土曜日の朝にKBS京都ラジオでメインパーソナリティーを勤めてきている『桂都丸のサークルタウン』との連携により出来上がった本でした。
本の内容ですが、本のタイトルに“落語的”とあります通り、上方落語に登場する京都各地をそれら落語のさわりと共に紹介し、さらに番組内で取材してきた衣食住に関わる様々な京都のお店のうち、その場所に関わるお店を桂都丸さんが厳選してを紹介しているという、なかなか面白い趣向の基に編集された本に仕上がっています。
旅行雑誌に見られるような情報てんこ盛りも良いのかもしれませんが、今回のような、京都出身の方によるピンポイントでの京都紹介本というのも有効かと思われます。
自分の経験からしても、情報が多すぎると取捨選択に困り、結局、雑誌が一押しするメジャーな所や最新の所を訪ねるだけで終わらせてしまい、本来の“地元的”な部分を見落としてしまう事が多々あるからです。
さらにこの本では、その土地土地に関する落語が紹介されており、この本をきっかけに、京都に来る前、もしくは京都を訪ねた後、それらの落語に触れることで落語にも京都という土地にも親しむ幅がグンと広がると思います。
また、文章中には京都生まれの京都育ちである桂都丸さんの思い出話やお宝紹介ページなどもあり、なかなかの読み物に仕上がっていました。
お名前の“都”の字も京都生まれにちなんでつけて頂いたそうです。
桂ざこばさん(昔の朝丸さん)の1番弟子として今日に至る桂都丸さんの人となりを知る上でも良い本だと思います。
(本の中に出てくる“がんがんじい”きっと兄弟揃って見た事があったと思うのですが・・・知りたい方は本を見て下さいね)
落語に関する基本知識を紹介するページがあったり、落語に登場する各地を紹介するページは必ず写真を入れたカラーページに仕立てられていたり、女優の山村紅葉さんとの対談ページが設けられていたり、ご自身のラジオ番組『桂都丸のサークルタウン』を遠慮がちにコンパクトに纏めて紹介していたりと、これ1冊あれば京都へ向う移動中の読み物として十分に楽しめる内容でした。
掛け値なしに良く出来た本だという印象を持ちました。
冬の京都を含め、四季折々の楽しみ方がある所ですので、観光ガイド、そして上方落語を聞くうえでのガイド所として利用されてみては如何でしょうか?
本の番号は ISBN978-4-903822-78-5
書籍名 <桂都丸の落語的京都案内>
発行 株式会社 京都放送 発行 コトコト となっています。
楽天ブックスやアマゾンでも取り扱っておられます。