1月も、下旬となりました。
お正月休み以降、昨日までは概ね暖かな日が続いていましたので、その分、作業がし易く助かりましたが、今日からは一気に通常の冬の寒さになってきたようで、お昼前からは急に風が強くなり、工場内も気温が下がってきたのか?作業をする指先が悴むようになってきました。
(冬場のチェーンはかなり冷たいことも相まって、手指が悴んでしまうと、細かな作業をするのが難しくなり、困りものなんです。)
さて、今回は力が強い中型犬をお飼いの方からお問い合わせを頂きました。
市販の係留用チェーンや係留用ワイヤーをお使いでしたが、いずれも絡まったり擦り減ったりして、最終的には切れてしまい、ワンちゃんが近所へ出て行ってしまい困っておられました。
希望の製品を探したり、DIYのお店にも相談されたのですが、製品の長さは最低でも2mあり、個別での製作はどこも受けてくれなかったそうでした。
そこでネット検索に望みをかけ、TOP CHAIN 柳瀬製作所を見つけてお問合せを下さったそうでした。
ご希望としては、チェーンを杭に繋いだ状態で1.5mを超えない長さであること。
木などに引っかかったり、来客玄関(床がコンクリート敷)に近づくため1.5m程度がありがたいのだそうでした。
首輪側と杭繋ぎ側の両方に、回転・撚れ防止の観点からナスカン機能が欲しいとのことでした。
係留環境の地面は土とのことでした。
可能であれば、チェーン2本を使って犬を係留しようかと考えておられるとのことでした。
お伝え頂いたご希望では、杭に繋ぐ側もナスカンでとのことでしたが、ナスカンの突起部分がどこかに引っ掛かるなど何かの理由で押し下げられる誤作動で外れる危険性がゼロではありませんので、杭側についてはT型金具を使用するタイプで回答させて頂きました。
ただし、T型金具を通すロック用丸カンの内径はT型金具が通る程度の小さいものと致します(市販タイプについている丸カンは大きめでT型金具を通しやすいのですが、逆に抜けやすいことにもなっています)ので、少し通しにくいかもしれませんが、通した後に誤動作などで抜ける可能性はぐっと低下致します。
使用するチェーンにつきましては、切れそうになるまでのすり減り期間が長くなるよう、線径4mmのマンテルタイプチェーンを使用させて頂く形でのご提案となっています。
回転する部分は、ナスカン下部と、杭に固定する側に組み込んだ回転カンの2か所ですので、ねじれ低減に効果を表してくれると思われます。
(チェーンに溜まるねじれが低下することで、ねじれ部分に偏ったチェーンの局所的な擦り減りも低下し、それに伴い、回転部の可動部の擦り減りも低減されます)
ナスカン部分はワンちゃんの動きに伴う回転に加えて、突進癖があったり、引っ張る力が強いワンちゃんの場合には、ナスカンの連結部分を引っ張る力も加わってくるため、連結部分の摩耗が進みやすい傾向が出てまいります。
ただ、現在までのところ、ご購入頂いた方からは複数年にわたって使用(地面にナスカンを擦り付ける癖のあるワンちゃんで、2年程度で、上下させるノックピンの動きが緩めになったり、時々引っ掛かって戻りが悪いなどという症状が出たり、ナスカン下部の回転部分が少しぐらついてくるという報告を頂いたことが2度ございましたが、他の方はそれよりも長くご使用頂けておられるようです)出来ているというお話を頂いております。
チェーン2本を同時に使用して繋ぐと、チェーン同士の絡まりなど、逆にチェーンや金具部分のすり減りを進める原因ともなってしまう可能性が高まりますので、1本だけでご使用されることをお勧め致します。
これらの内容をお伝えしたうえで、係留用チェーンをご提案させて頂いたところ、その内容で2本製作する形でご依頼を頂きました。
今回ご依頼頂いた係留用チェーンは以下の通りです。
STGMK-4.0 SW× 1.5m T-L 2 本 ¥28,160(10%消費税込み 送料別途 2023年12月時点での価格です)
商品発送後、実際に1か月間以上ご使用頂いたタイミングで、お返事を頂きました。
ワンちゃんは7歳のアロくん。
お庭に設置された木製の犬小屋の前に埋め込まれたポールに係留用チェーンを繋いでもらい、危なくない範囲でお庭の中を自由に移動しているそうです。
ナスカン部分には、ノックピンが誤作動で外れないように、ノックピンの下部分に金属線を巻き付けて、ストッパーの加工を施しておられました。
小石などの殆どない、土の環境ですので、きっと長くお使い頂けると思います。
有難うございました。
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