ペット用品と一般用チェーン・鎖の製造メーカーです。
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飼い主さんの思いがこもった品物を預かりました。

2月末の事でした。

山陰地方の方からチョークチェーンの修理と製作についてのお問い合わせがありました。
手元にある2列のチョークチェーンの修理と新たに鎖を3列か4列にした幅広いものを作って欲しいとのご希望でした。

詳しくお伺いしたところ、セントバーナード犬の首輪として使用したいとのことでした。
以前から飼っていたセントバーナードが昨年12月に亡くなり、最近新たに飼い始めたセントバーナード用に、そのワンコが長年使っていた2列のチョークチェーンを使いたいので、そのために再度研磨して欲しいらしいのです。

電話だけでは分からないので、一度拝見させてくれるようお願いしたところ、翌日そのチョークチェーンが届きました。

黒くなったチョークチェーン

開けてみてビックリ!、真っ黒に変色しています。
よく見ると表面が熔けた様に荒れている部分もあります。鎖自体も使い込まれ磨り減っている箇所も多く見られました。
焼けて表面がガタガタになってしまった鎖の写真

 

 

2列を繋いでいる溶接部分も数箇所が外れていました。
同封されていた写真には在りし日のワンコの姿と共に使用状況が書き込まれていました。

鎖屋さんの目から見てこれをワンコに使うことは許可出来ません。ましてやセントバーナード犬となればなおさらです。

依頼主さんに電話をし、その旨を伝えました。
そして「真っ黒になった形見のチョークチェーンについて再度研磨作業だけはしてみます」と返事しました。

返事をしてみたものの、この傷み方ですからどこまで光沢を取り戻せるかは不明です。また磨り減った鎖が研磨作業に耐えられるかという問題もありました。

まずは、一番擦り減りが激しかった鎖と丸カンの連結部分を新しいものに取り替えました。
つなぎ部分を取り替えた写真

 

 

 

その後、チェーンカラーを中性洗剤でよく洗い、反応を弱めた薬品に浸漬させ表面の黒い変性部分を除去しました。
そして8時間程度、革で研磨作業を行い完成したのがこれです。
研磨処理後の鎖全景

 

 

 

真っ黒だった鎖には元の金属光沢が蘇りました。
しかし、熱変性により焼けただれてしまった部分についてはご覧の通り表面は荒れたままでした。
研磨処理では直せなかった鎖表面の焼けただれ交換したつなぎ部分は研磨処理でピカピカになりました

 

 

 

新たに作るチョークチェーンの見積もりと共に研磨処理の完成したチョークチェーンを依頼主さんへ送付しました。
飼い主さんの思いがこもった品物だと分かるだけに、私共も今回は無料での研磨とさせていただきました。

結果、新しいチョークチェーンの成約とはなりませんでしたが、形見の品として大切にしていただけるのであれば、ワンコに関連した商品製造に携わる私共にとっても貴重で本望な作業であったと思います。

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