1月も中旬となりました。
今年の1月は比較的気温が高めなようなのですが、1日の中でも晴れから曇りそして時々雨といった具合で、天気がコロコロ変わる日が多く、鎖屋兄弟的には例年通りに寒いという印象です。
ただ、1/13には工場近くの梅の古木に白梅の花がチラホラ咲き始めているのを確認しました。
やはり自然は季節の移り変わりをしっかりと感じているのですね。
それより数日前、鎖屋兄弟長男が今宮戎の宵宮に出掛けた1/9の夕方、郵便受けに絵葉書が届いていました。
北極圏犬橇探検家の山崎哲秀さんから届いたエアメールでした。
毎年、新年を迎えて以降になると、いつ届くか?と楽しみにしている絵葉書なのです。
早速、文面を確認。書かれたのは2018年の12月14日、今年もグリーンランドの最北にあるシオラパルクという場所から送られていました。
消印が押された日が12月17日でしたので、今年は約23日の旅をして東大阪市に到着したことになります。
クリスマスをまたいでの郵便なだけに、サンタさん優先で、昨年よりちょっと時間が掛かったのかもしれませんね。
日本国内(主に本土)に限っては概ね何でもすぐに届くだけに、絵葉書が届くまでに掛かった日数から、距離の遠さを実感しました。
今回の絵葉書に貼られていた切手の絵柄は石積みの古代遺跡のようなものでした。
また、絵の枠外には世界遺産登録マークが記されてされていました。
調べてみると、グリーンランドでは、イルリサット・ アイスフィヨルドが世界遺産として登録されているとの事でした。
切手に表記されている文字は、上がグリーンランド語で <Kalaallit Nunaat>「人の島」という意味、下がデンマーク語で <Gronland>「緑の島」の意味でした。
絵の枠外には Aka Hoegh pinx. の表記。 グリーンランドの女性アーティストである Aka Hoegh さんの作(画や筆という意味もあり)という意味でした。
この石積み遺跡のようなものは Aka Hoegh さんの作品なのかもしれませんね。(絵に描かれた場所の画像は見つけられませんでした)
羊の放牧地にある石積み、グリーンランドの風景に馴染んでいます。
今回も切手から幾つものことを学べました。
今年頂いた絵葉書の絵は、2頭の犬ゾリ犬の写真でした。
いずれも凛々しい姿で写っています。頼もしいですね。
現在、山崎さんはシオラパルク村を拠点にして、犬橇訓練を繰り返しながら、遠征活動開始に向けて準備をしておられる状況のようです。
また、絵葉書の情報では、3月には、日本の観測隊による海氷観測のサポートが控えているとの事でした。
昨年11月10日には、山崎さんが暮らす大阪府高槻市の商業施設内で、北極圏での活動報告と北極圏に関する本の出版記念を兼ねたパネル展示会を開催、私も拝見に伺い、山崎さんともお話、そして出版された本へのサインもして頂きました。
今年度も犬と橇の引き紐とを繋ぐ為のステンレス製ナスカンを北極圏へ持って行って下さいました。
今回は、ナスカンの一部を改良した試作品もお渡しし、北極圏という極寒の環境下でトラブルなく使用可能かを試して下さるようお願いしました。
(以前からご使用頂いているナスカンは、今シーズンも現役で使用可能だそうでした。山崎さんは恐縮されておられましたが、私共にとっては嬉しいことです。)
山崎さんのブログ(
北極圏をテツがいく)では、今シーズンの犬橇チームとして働いてくれるワンコ達の姿が紹介されています。
今回頂いた絵葉書に写っているワンコも登場しているかもしれませんので、是非捜してみて下さいね。
最近、ネットのニュースで見た情報では、北極圏の磁極が大きく移動を開始しているとの事でした。
文面によると、『磁北極は現在、カナダの北極諸島からさまよい出て、シベリアに向かって移動している。その移動の速度は予想をはるかに上回っていて、年間約15キロメートルから約55キロメートルに加速したことがネイチャー誌によって報じられた。磁北極は地球の内部にある液体の鉄の動きに影響される。地球の磁場を5年先まで予測する世界磁気モデルは前回2015年に策定されており、次回は2020年に更新される予定だった。だが、磁北極の急速な移動によって今年更新を迫られている。』
『スマートフ
ォンに内蔵された磁力計は、世界磁気モデルに基づいて、地図アプリのナビゲーション機能を実現している。NATO(北大西洋条約機構)や米国防総省のような組織も、ナビゲーション・システムに世界磁気モデルを使っている。』との記載がありました。
人間が暮らすには過酷な環境である北極圏です。地図上での小さな位置情報の誤差でも、北極圏では命に係わることもあろうかと思います。
予想外の磁北極の移動が、今シーズンの北極圏犬橇遠征活動に影響しないことを心から祈るばかりです。
今シーズンも山崎哲秀さんと共に北極圏で頑張ってくれる犬橇犬のサポーターさんを募集しています。
北極圏での活動に関しては自己資金の占める割合が高いため、ワンちゃん達の日々のえさ代(寒い地域に暮らすので、高タンパク・高カロリーな餌が必要になります)にご協力願えればというものです。
北極圏の風景や犬橇犬たちの活動写真が素晴らしいカレンダーや、犬橇犬をモチーフにした書籍や電子書籍、Tシャツなどのグッズの売り上げも活動費の一部として役立てられます。
我が家でも毎年、自宅の電話の前に北極圏のカレンダーを掛けていますし、スマホには電子書籍版(私はソニーリーダーから購入しました)の本が入っています。
3月からの本格的な犬橇での遠征活動と海氷観測データ測定の成功、そして何よりも元気な帰国をお祈り致しております。今シーズンも頑張って下さい。
追記
1/18深夜(日付が変わって19日)、関西テレビローカル(だと思います)の<NMBとまなぶくん>という番組で、北極圏犬ぞり探検家の山崎哲秀さんが北極についてのお話をされておられました。
大人子供を問わず楽しく見られる内容でした。
TVerというアプリをダウンロードすると、放送日から一週間程(1/24か1/25まで)、再放送が見られます。