7月も2週目になりました。
梅雨真っ只中ですが、晴れると真夏の暑さが一気に襲ってきます。
日本の東西南北を問わず、全国各地で最高気温が35度を超えるという状況が続いているだけに、間もなくやってくるであろう梅雨明けを恐ろしく感じています。
今年も人間や生き物たちにとって厳しい夏になりそうです。
さて、今回はハーフチョーク首輪をお使いの方からご相談のメールとお電話を頂きました。
ハーフチョーク首輪をオーダーする際、首周りを伝えたつもりだったそうなのですが、最大内周のサイズとして出来上がり品が届いたそうでした。
当然ながら、頭を通すことは出来ません。
また、チェーンの長さを含めて最大内周ですので、首周りを包む革の長さも短めになっています。
『しかしながら、是非加工し直して、利用したいのです。お力をお借りできますか?』というご相談でした。
弊社はチェーン製造が専門ですので、革部分の長さを調整する事は出来ません。
チェーン部分を長いものに交換することで最大内周を大きくする形での対応となります。
この点をメールと電話でお伝えさせて頂きました。
その後、弊社サイトやブログなどをご覧頂き、その中にあった、甲斐犬用にお作りした一列タイプのオールメタルハーフチョークチェーンの記事を参考にされ、チェーンが首周りに当たる範囲が広くなってしまっても大丈夫だろうと判断されて、お直し加工をご依頼頂くことになりました。
数日後、以前から使用していた首周り部分が革製のハーフチョーク首輪が2つと、新しく購入した、サイズが小さいハーフチョーク首輪(首周りはポリエステル素材?)が2つ届きました。
ご希望としては軽いチェーンで、『新しいハーフチョークに付いているタイプが良いのかと思います。』とのことでした。
また、『以前の品は毛にチェーンの黒ずみが付着し気になりました。』とお書きでした。
サイズとチェーン金具部分のチェックを行たところ、革製のチェーンは鉄製のメッキ処理品、ポリエステル素材製のチェーンはステンレス製でした。
チェーン線径はどちらも2.5㎜、1コマあたりのサイズが異なっていました。
そのため、革製の方がチェーンが太めに見えたものと思われます。
革製ハーフチョーク首輪の最大内周は2つとも約38㎝でした。
結果、線径2.5㎜のステンレス製マンテルタイプチェーンを使用して、輪に広げた最大内周が約38㎝となるようにお直し加工をさせて頂くことになりました。
今回お直しさせて頂いた内容は以下の通りです。
ハーフチョークのチェーン部分を長いものに交換する加工(ステンレス製パーツを使用し、最大内周が約38㎝なるように加工する)
使用チェーン STCM-2.5 使用丸カン STPM-3018 ¥1,600(10%の消費税込み・送料が別途掛ってまいります。 2024年6月時点での1本当たりのお直し価格です)
上記内容でお直し加工承り時に、『ステンレス製の扱い方法についてお知らせ下さい。鉄のようにサビ、黒ずみはないですか?』とのご質問がりましたので以下のようにお返事させて頂きました。
「ステンレス製チェーンと丸カンについては、基本的には錆が発生することはございません。
ただ、鉄製品に濡れた状態でくっついたままにしておくと、表面に貰い錆が出ることがございます。
濡れたシンクに、スチール製の空き缶を置いたままにしておくと、缶の底部分の丸い形に赤さびが出来てしまうのと同じ症状です。
発生した赤さびは表面だけですので、市販のクリームクレンザーを付けた布などで擦ってあげると取れます。
黒ずみについては、チェーンの使用に伴い、チェーンの内側部分などに、ワンちゃんの皮脂やほこりなどが徐々に溜まってきます。
見た目では分からないのですが、それが溜まってくると、首元を汚す黒ずみの原因となってきます。
人間の場合、腕時計の金属製ベルトが原因で黒ずみが生じてくる場合があるのと同じ状況です。
普段は、使用後にウェットティッシュ(出来ればアルコールやお茶成分など、油汚れを溶かす働きを持つ成分が入っているとさらに効果があります)で拭いて頂き、週に1-2回程度、市販の食器用洗剤を泡立ててチェーンと丸カン部分を洗い、乾いた布で水分を取って頂けますと、皮脂汚れによる黒ずみの心配は無くなります。
例外的に、被毛の色合いの薄いワンちゃんの場合、一部のワンちゃんでは、チェーンの成分が被毛と反応して、被毛がうっすらと黒ずんでくるかとがあるという報告もかなり以前に見たことがございました。
鉄製チェーンでも同じく汚れが溜まってきますので、汚れ具合が強い場合には、ステンレス製の場合と同様の方法でお手入れをしていただき、しっかり水分を取ったのち、ドライヤーの風を当てるなどして、なるべく早く乾燥させて頂くと、赤さびの発生が抑えられるかと思います。
(鉄製チェーンに施したメッキが薄くなってくると、湿気でも錆が出やすくなりますので、その場合には交換や買い直しをご検討下さい。)」
ハーフチョーク首輪返送後、ワンちゃんたちのお写真とご感想を頂きました。
ワンちゃんはビーグル犬で、名前はテオちゃん(写真右 3歳)とマチネちゃん(写真左 2歳)です。
『今回購入した、首輪が届き、サイズが全く違った事で途方にくれておりました。
元来、ネックサイズに満たない長さのものに、チェーンで締まるわけですから、不安がないわけではありませんが、夕方の散歩時、特に不便は感じませんでした。
マチネは引きが強いので、苦しいかの判断は難しいのですが、様子をみたいと思います。』
首周りのポリエステル材が短めな分、首元に触れるチェーン部分の範囲が広くなるのが、やはり気掛かりなご様子。
そこで次のようにお返事させて頂きました。
「革タイプに比べると、ワンちゃんの首上部と接触するチェーン部分の割合が大きいですので、被毛に何か影響が出そうでしたら、首周りに広めのスヌードやそれに類似するものを装着してあげ、その上にハーフチョーク首輪を付けてあげると、被毛へのチェーンの影響が緩和されると思います。
マチネちゃん、ハーフチョーク首輪が顎下付近にある状態でグイグイ引っ張っているのであれば、喉への負担はそれほど大きくないかと思います。
首元近くの場合には、強い引きが喉を圧迫することにもつながりますので、注意をしてあげて下さい。(息遣いにも違いが出るかと思います)」
使い方を間違えない限り、チェーンカラーでも大丈夫ですので、首周りをある程度の範囲ポリエステル材が覆っているハーフチョーク首輪であれば、さらに危険性は低下するはずです。
チェーンカラーと同様に、チョーク位置が喉元に近いなど、もしもの際は横から引いて指示を出すなどの工夫をして頂ければ安全かと思います。
ピッタリサイズになったハーフチョーク首輪で、お散歩を楽しんで下さいね。
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